新しい創傷治療 2026.3.24
傷は乾かさない方が早く治る? ~創傷治癒と湿潤療法~
「傷は消毒してガーゼを当て、乾かして治すもの」と思っていませんか?
近年の創傷治療では、傷を乾燥させるよりも、適度に湿った状態(湿潤環境)を保つ方が治りやすいことが知られています。傷口から出る浸出液には、細胞の増殖や修復を助ける成分が含まれており、治癒に重要な役割を果たしています。
一方で、ガーゼは浸出液を吸収して傷を乾燥させるため、治癒を遅らせたり痛みを強くしたりすることがあります。また、消毒薬は細菌だけでなく正常な細胞にもダメージを与える可能性があるため、軽い傷であればまず水道水で十分に洗浄することが大切です。
現在では、ハイドロコロイド絆創膏などの創傷被覆材を用いて傷を保護し、湿潤環境を維持する方法が広く活用されています。
傷の応急処置の基本は、
- 水でしっかり洗う
- 傷を乾燥させない
- 適切な被覆材で保護する
の3点です。
ただし、深い傷や感染が疑われる場合、出血が止まらない場合は自己判断せず、早めに医療機関を受診しましょう。

